提案:エンジニアに気軽に「バグ」というのはやめませんか?

もしかしたら私だけかもしれないです。ずれているかもしれません。
一般論ではないかもしれません。

でも、同じような気持ちになっているエンジニアがいるかもしれないので、
代表して言わせてください。

エンジニアに、気軽に「バグ」と言うのをやめませんか?

最近立て続けに以下のようなことが起こっており、私と同僚が消耗しています。心がすり減ってます。ワーカーエクスペリエンスが低下しています。。。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「○○さん、この数値がバグなんだけど直してもらえる?」
→調べたらその週は祝日影響で、営業日が少ないだけだった。

「あのデータのバグはいつ直りますか?」
→データの集計定義の変更の依頼があり、変更前の状態をバグと呼ぶ

「この前入ってなかったバグなんだけど、次の開発に入れてもらっていい?」
→スコープ外のこと(担当がそれを忘れていた)をバグと呼ぶ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

言った本人からしたら、「想定通りになってないこと」=「バグ」と言っているのだと思いますし、何原因かよくわからないから、とりあえず「バグ」と言っているのだと思いますが、実は、これがかなりの心理的ダメージをエンジニアに与えることがあります。

「バグ」と言われると、私にはさまざまな負の感情が押し寄せます。

●事象の確認中
・何がおかしかったんだ、どこで間違っているのか(不安と焦り)
・やばい、迷惑かけた、叱られる、非難される(恐怖)
・影響範囲は?なんでもっとしっかりテストをやらなかったんだ(後悔)

↓結果
●確かにバグだった場合
・ごめんなさい。すぐに直します。(反省、罪悪感) ←これも当然起こります。この場合は謙虚に受け止めます。少なくとも「仕様です」とかは言いません。
●バグではなかった場合
・とりあえず良かった(安堵)
・てゆうか、気軽にバグって言ってほしくない、てゆうか、なぜ彼がバグ判定ができるんだ?(怒り、不信、脱力感)

この「バグではなかった場合の心の乱れ」が想像以上に大きいのです。
「大した確認も取らずバグって断定されること」がとても辛いのです。

心あるエンジニアは、バグを出さないように、迷惑かけないように心を砕いて作っています。人間なのでバグは出してしまう点は恐縮ですが、その点をご理解いただけるととてもありがたいのです。

ちなみに、「バグ」の定義は、以下のうち、狭義のバグは4、広義だと3も入る場合があると思っています。
(要するに、エンジニアの責任範囲がどこかということ。)

1:そもそもユーザーの認識が間違っている。
2:要望のことをバグという。
3:要望を仕様に落としたところが間違っている
4:プログラムのミス

 

上記を踏まえたうえで、「あれ?おかしいな」と思ってもらった場合は、以下のように言っていただけると大変ありがたいです。(こう言ってくれたら、嬉しいです。消耗しません。)
●基本スタンス
・明らかにバグと断定できる場合以外では、自分から「バグ」と言わない。(自信がないなら、「バグ」という言葉自体を使わないでも大丈夫です。)
・起こっている事象と、再現方法を説明し、確認を依頼する。
●伝え方例
「このページに出ているこの数値なんだけど、○○だと思っているのだけど、その認識で合ってるかな?ちょっと確認してもらってもいい?」
「ここのボタン押すと、TOPページに戻ってしまうのだけど、確認してもらっていい?」

何が違う?と思う方もいるかもしれませんが、「伝える側が間違っている可能性があることを踏まえて伝える」「バグかどうかの判断はこちらに委ねてもらう」だけで、受け取り手(特に私)の心理的負荷は下がります。

めんどくさくてすみません。


最後に、たぶん蛇足ですが、心理的負荷がどの程度かを例をあげて伝えさせてください。

「○○さんバグじゃない?」といきなり言われることは心理的負荷は、例えるなら、
「○○さん口が臭くない?」といきなり言われるのと同じぐらいです。そこでおたおたしていたら、「ごめん。私が放置したごみが腐ってた。気にしないで」と言われる感じです。適切な例えではないかもしれませんが、伝わったでしょうか????

私たちもすべてのバグをつぶせるわけでもなく、ユーザーの方に指摘をしていただけるのはとてもありがたいのですが、伝えるときにちょっとだけ、ご配慮いただけるとありがたいです。

 

私のくだらない独白を、最後まで読んでくれてありがとうございました。